東京都千代田区神田小川町三丁目1番地 B・Mビル
Union Pay(ユニオンペイ)とは?店舗が導入するメリットや注意点を解説

訪日観光客の増加にともない、小売店や飲食店などの店舗では多様なキャッシュレス決済への対応が求められています。
なかでも、中国で最も普及しているカードブランド「Union Pay(ユニオンペイ)」は、クレジットカード・デビットカード決済の主要な方法であり、インバウンド集客に直結する決済手段です。日本国内でも加盟店や対応ATMが急速に拡大しており、観光地や都市部を中心に導入が進んでいます。
本記事では、Union Pay(ユニオンペイ)とは何か、決済方法、導入のメリットやステップなどをわかりやすく解説します。
Union Pay(ユニオンペイ)とは?
Union Pay(ユニオンペイ)とは、中国政府の主導のもと2002年に設立された国際的な決済ネットワークであり、また決済サービスブランドのことです。 Union Pay(ユニオンペイ)カードは「銀聯(ぎんれん)カード」という名称でも知られています。
発行済みの銀聯ブランドのカードは世界全体で90億枚を超え、中国国内で最も利用されている決済カードの一つです。
中国国内では、2,700万店舗以上の加盟店と110万台以上のATMで利用できるため、中国を訪れるなら必須といえるでしょう。
中国以外に2.6億枚発行されている
銀聯カードは中国本土を除く81の国・地域でも広く普及しており、総発行数は2.6億枚以上といわれています。
銀聯国際(Union Pay International)の発表によれば、銀聯カードは現在183の国と地域で利用可能です。日本を含むアジア太平洋地域はもちろん、欧州や北米にも展開しており、世界規模で加盟店ネットワークが広がっています。
Visa・Mastercard®・JCBなどの国際ブランドとの提携も進められており、国外でも認知度と信頼性が高まっている状況です。
デビットカード機能が付いている
銀聯カードは通常のクレジットカードとして使えるほか、利用金額が即時に銀行口座から引き落とされる「デビットカード」としても利用可能です。
デビットカードはクレジットカードと違い、口座残高の範囲内で利用できます。残高不足の場合、カードによる引き落としはできないため、使いすぎを未然に防げる点が特徴です。
また、銀聯カードのなかには、現地通貨をATMから直接引き出せるキャッシング機能が付いている場合もあります。ただし、発行元によってはクレジットカード機能のみの利用に限定されている点に注意しましょう。
日本でもインバウンド向けに加盟店が増えている
銀聯国際によると、日本国内における銀聯カード決済の導入率は7割を超えています。日本政府主導の統一QRコードである「JPQR」にも対応済みです。
銀聯カードは現在、日本全国のATMだけではなく、空港・免税店・ドラッグストア・家電量販店・アウトレットモールなど幅広い場所で利用可能です。特に観光地や都市部で取り入れられています。
以下は、中国で発行された銀聯カードに対応している日本のATM一覧です。
【銀聯カード対応ATM】
三菱東京UFJ銀行
ゆうちょ銀行(預金の引き出しのみ)
イオン銀行
三井住友銀行
セブン銀行
みずほ銀行
ファミリーマート
ローソン
SMBC信託銀行
Union Payのロゴマークを掲示しているかどうかが、利用可否の目印です。
3種類の決済サービスが利用できる
銀聯(Union Pay)が提供している決済サービスは下記の3種類です。
| サービス名 | 概要 |
| 銀聯カード決済 | 従来のカード決済(クレジット・デビット)で、POS端末を通じて支払う方式。 |
| 銀聯ネット決済 | オンラインショッピング向けの決済。Web上・アプリ上でカード情報を入力して支払う方式。 |
| 銀聯QRコード決済 | スマートフォン等でQRコードを読み取るか提示して支払う方式。モバイル中心の操作性、導入端末が軽量で済むことが特徴。 |
中国ではQRコード決済が主流になっている

中国のキャッシュレス決済比率は非常に高く、2022年時点で韓国(99.0%)に続いて世界2位(83.5%)となっています。
出典:一般社団法人キャッシュレス推進協議会|キャッシュレス・ロードマップ2024
キャッシュレス決済のなかでも、特に支持されている手段がモバイル決済です。中国のモバイル決済普及率は、2023年のレポートによると86%という結果でした。
出典:千葉銀行上海駐在員事務所|中国レポート 2023年10月号
スマートフォンを使ったQRコード決済は、今や中国国内における日常経済の中心的な手段として定着しており、小売店・飲食店・交通機関などあらゆるシーンで使われています。
Union Pay(銀聯QRコード決済)はモバイルアプリで利用できる
銀聯QRコード決済は、Union Payが提供するモバイルアプリ「云闪付(Union Pay App)」を介して使われています。QR読み取り型・表示型(ユーザー提示モード)・NFC型タップ決済などに対応しており、オンライン・オフライン双方で利用可能です。
支払いの手順は、下記のとおりです。
云闪付のアプリを起動する
支払いモードを選択する
店舗側・利用者側でコードを読み取る
云闪付は金融レベルのセキュリティ対策が講じられているため、安全性・信頼性の面でも安心して利用できます。
Union Pay(銀聯QRコード決済)を導入するメリット5選
Union Pay(銀聯QRコード決済)を導入した場合、大きく分けて以下5つのメリットがあります。
中国文化に合わせた決済対応でインバウンド対策
顧客単価を上げやすい環境づくりで売上アップ
現金のやり取りを減らして感染症・防犯対策
日本語での導入・運用で使いやすい
外貨換算の手間が不要なケースが多い
各メリットの詳細も解説するので、集客・会計効率・防犯対策など自店舗の課題と照らし合わせながら、投資対効果をイメージしてみてください。
中国文化に合わせた決済対応でインバウンド対策
Union Pay(銀聯QRコード決済)を導入すれば、QRコード決済が主流となっている中国文化に即したサービスを提供できるようになります。
Union Payをはじめ、WeChatPayやAlipay+などのQRコード決済に対応していることは、訪日観光客の来店動機にもなりえます。一方、QRコード決済に対応していない店舗は「不便」と思われやすいため、機会損失につながりがちです。
単に利便性を高めるだけではなく、「文化に寄り添った対応」を提供することが、インバウンド対策の差別化ポイントになります。
顧客単価を上げやすい環境づくりで売上アップ
現金を持ち歩いていない中国人観光客でも、Union PayなどのQRコード決済に対応していれば、商品を安心して購入できます。決済手段が限られている店舗では、商品の購入を見送られるケースもあるため、QRコード決済の導入は機会損失防止につながるでしょう。
対応店舗は「買いやすい=選ばれやすい」といえるので、集客力と顧客単価の向上に併せて売上アップを狙えます。
また、Union Payが定期的に実施しているキャンペーン(即時割引・キャッシュバックなど)に参加すれば、新規顧客やリピーターを獲得しやすくなります。
現金のやり取りを減らして感染症・防犯対策
キャッシュレス決済に対応すれば、現金の受け渡しが減るので、接触による感染症の罹患リスクを低減できます。スタッフの健康を守りつつ、店舗の衛生意識の高さもアピール可能です。
現金のやり取りを減らすことは、店舗内での盗難リスクや偽札リスクの低減にもつながります。特に観光地や繁忙期における安全管理の負担を軽減できるため、業務効率化の観点から考えても大きなメリットです。
日本語での導入・運用で使いやすい
Union Payは中国発のサービスですが、日本語の管理ツールを使えるケースが多いので、中国語がわからなくても問題ありません。売上の管理やお客様への返金など、日本語で各機能を利用できます。
また、サポートも日本語で問い合わせできるケースが多いので、疑問点や不明点が見つかった際にも、気軽に連絡できて安心です。
外貨換算の手間が不要なケースが多い
Union Pay(銀聯QRコード決済)の売上は日本円で受け取れるケースが多いため、店舗側は両替や計算の手間を省けることがメリットです。
為替レートは決済当日分が適用されるので、為替レートの変動による損失リスクを気にせず利用できます。
Union Pay(銀聯QRコード決済)を店舗に導入する3ステップ
Union Payを導入する場合、まずは加盟店契約の締結が必要です。契約を結んだあとは、顧客がUnion PayのQRコードを提示すれば、商品・サービスの購入が可能になります。
決済代金はカード会社や決済代行会社が一時的に立て替えて、加盟店には手数料を差し引いた金額が入金される仕組みです。
契約から利用開始までには時間がかかるため、繁忙期やインバウンド需要を見込む時期は、早めに準備する必要があります。導入までの3ステップを個別に解説していきます。
1.加盟店申し込みをする
加盟店契約の申請は、資料請求や問い合わせから始めるケースと、直接申し込みを行なうケースの2つがあります。
端末機の設置や利用環境によっては、追加の申し込みが必要になる場合があるので、あらかじめ確認しておきましょう。自店舗に必要な決済方法(タブレット・券売機など)を事前に確認しておくと、手続きがスムーズに進みやすくなります。
Web経由で申し込みできるサービスなら、短時間で簡単に導入可能です。
2.審査を待つ
加盟店契約の審査には、通常2週間〜1か月程度の期間を要します。繁忙期や大型イベントの前に利用を開始したいなら、スケジュールに余裕をもって申し込むことが大切です。
業種や事業内容によっては、追加の提出書類を求められたり、審査期間が延びたりするケースもあります。
3.各種表示板・ステッカー類を準備する
審査を無事通過したら、契約先から導入に必要な備品(店頭ポスター・ステッカーなど)が発送されます。店舗にUnion Payの加盟店ステッカーを掲示し、訪日観光客が安心して利用できる環境を整えましょう。
また、公式の案内やサポートから提供される店頭POPを活用すれば、信頼性の向上につながります。
Union Pay(銀聯QRコード決済)の導入で人気が高い「IntaPay」とは?
IntaPay(インタペイ)とは、Union Pay(銀聯QRコード決済)をはじめ、国内外の主要QR決済をまとめて扱えるマルチ決済アプリです。複数の端末を用意する必要がなく、低コストでスムーズに導入できます。
お手持ちのタブレット端末やiOS端末、スマートフォンを使用する場合、アプリをインストールするだけで手軽に導入可能です。
訪日観光客が求めるUnion Pay対応を実現しつつ、WeChat PayやAlipay+など他ブランドにも同時対応できる点がIntaPayの強みです。複数ブランドを効率的に扱いたい店舗にとって、Union Payの導入と相性が良いサービスといえるでしょう。
Union Pay(銀聯QRコード決済)の導入に「IntaPay」が選ばれる3つの理由

数ある決済システムのなかでも、IntaPayはUnion Pay対応を低コストかつスピーディーに実現できる点が高く評価されています。
また、店舗の業務効率化やトラブル発生時のサポート対応など、運営面でも安心して導入できる仕組みが整っています。
ここでは、Union Pay導入時にIntaPayが選ばれる3つの理由を紹介するので、ぜひ参考にしてください。
初期費用が無料で導入リスクが少ない
IntaPayは基本的に初期費用が無料であり、決済手数料を決済額から差し引くサービス形態で提供されているため、コストを抑えて導入できる点が強みです。
初期費用・月額費用・振込手数料がかからないため、小規模店舗や個人経営の店舗でも負担なく導入できます。契約締結後に取引状況を見ながら、必要に応じて決済ブランドや利用する店舗の追加・停止も可能です。
また、IntaPayの契約はWeb上で完結するため、時間のコストも抑えられます。
QRコードの自動判別によりレジ業務を効率化
IntaPayはユーザーが表示するQRコードのブランドをアプリ側で自動的に識別できるので、店舗スタッフがその都度選ぶ必要がありません。そのため、店舗のレジ業務を効率化しつつ、会計にかかる時間を短縮できる点も強みです。
国内QR・WeChat Pay・Alipay+・Union Payなど複数ブランドに対応しているので、多様なお客様をスムーズに案内できます。
24時間365日対応のサポートで安心
IntaPayは導入後も安心して運用できるよう、24時間365日受付可能な加盟店サポート窓口が用意されています。コールセンターへの電話はもちろん、メールでの問い合わせを希望する方用のメールアドレスもあるので、状況によって好みのサポートを受けることが可能です。
観光地やナイトタイム営業の店舗でも、気兼ねなくサポートに連絡できます。特に訪日観光客が多い繁忙期やイベント期間は、思わぬトラブルに見舞われる可能性もあるため、充実のサポート体制は心強い存在です。
まとめ
Union Payは中国を中心に世界各国で利用されている国際的なカードブランドで、日本国内の店舗でも導入が拡大しています。Union Payでの決済に対応すれば、中国人観光客をはじめとするインバウンド顧客の安心感につながり、集客力や売上アップを期待できるでしょう。
レジ業務の効率化や防犯・感染症対策など、店舗側も多くのメリットが得られます。インバウンド需要を取り込みたい店舗にとって、Union Payは今後ますます重要な決済手段となるといっても過言ではありません。
導入の際は「IntaPay(インタペイ)」のようなマルチ決済アプリを活用することで、低コストかつ効率的に運用できます。対面・お電話・オンラインでの相談も承っていますので、お気軽にご連絡ください。
※本記事は執筆時点の情報に基づいています。最新の制度改正や詳細については、必ず公式情報をご確認ください。
